『ジャングル・ブック』トークイベント参加 赤羽「青猫書房」にて
うどん!正直わたしは蕎麦派なのですが、、、まぁ、暑い日に冷たいうどんもいいなぁと思い、行ってみることに。
いつ行っても長蛇の列とのことだけど、幸いそんなに長い列じゃなかったのでわりとすぐに入れた。たのんだのはたぬきぶっかけの冷たいのと、半熟玉子天。
一口すすってたまげた。
なにこれ!やばいー!!
今までの人生で食べたうどんの中でだんとつ1番美味しい。東京にこんな美味しいうどん屋さんがあるなんて・・・べっくりだぁ。薬味にレモンをじゅとしぼるのもさっぱりして素晴らしい。そしてまた半熟玉子天を入れると・・・・って食◯ログみたいになってきた。なんのブログじゃここは。とにかくわざわざ行く価値あるうどん屋さんなことは間違いないです。(また行くぜったい)
さてさて、本題。青猫書房さんへ。
初めて行くところだし、細い路地に入ったところの小さな本屋さんとのことで迷うかなと思ったけれど、全然そんなことはなく、地図通りに行けばなんなく着いた。
一番上の写真の素敵な本屋さん。
中は決して広くないし、点数も多くはないけれど、圧巻なのが岩波少年文庫などの岩波書店の本の多さ。これ街の小さな本屋さんではまず見られないし、大きな本屋さんでもここまでそろっているのは稀じゃないだろうか。
児童文学好きは驚喜すると思う。
絵本も低い棚に見やすいように並べられていて、小さなベンチや人形などの小物がかわいい。ちびっこたちもきっと喜ぶだろう。近い将来子どもと一緒に再来店したいなと強く思った。
奥のスペースにて今回のイベントが行われるということで、行ってみるとすでにちらほら子供をつれたお母さんがたや、書店関係かなと思われる人たちの姿。圧倒的に女性が多かった。そして表紙と挿絵を描いた漫画家五十嵐大介さんの原画展も行われていた。この絵がまた素晴らしいのだ。動物たちはまるで生きているかのように躍動感あふれていてかっこいい。あきらかに絵なのに!! 主人公モウグリの横顔はほれぼれするようだし、点数は数点だけれどずっと見ていてもまったく飽きない。作品にも本当にぴったりはまっていました。
そして、翻訳者三辺律子さんと岩波書店の編集者須藤建さんのトークは、最初から最後まで本当に面白く、何度爆笑したことか。
特に三辺さんが黒豹のバギーラが好きすぎて、思わずゲラ(校正の際の原稿)に”かっこいい、、、”と赤で書いてしまい、須藤さんがこれはどこに入る言葉なんだろうと迷った・・・という話は、制作者からじゃないと聞けないおもしろネタで、最高でした。
思ったのはお二人とも本当に本当にこの作品が好きなんだなぁということ。三辺さんなんて小さいころから100回以上は読んでいるとのことで、思い入れもひとしおだったと思う。だからこんなに伝わってくる素晴らしい作品になっているんだろうと納得。お話から作品に恋している様子がありありと伝わってきて、それを仕事で形にできたということにも素直に喜んでいるところが微笑ましくもあり、うらやましくもあった。こんな仕事ができたら最高だと思う。
作品についての自分の個人的感想はこちらに書いたので、よろしければ読んでみてください。
それから普段はあまり聞くことのできない編集者さんの声が聞けたことも、非常に興味深かった。読者からしたら作り手の声はもっともっと聞きたいと思う。
シャイな編集者さん、もっと前へ!!
なんて、、、でも真面目に、こういう制作する際の小ネタのようなお話を、なんとか読み手側に伝えられないかなと最近よく考えている。ご本人からすればたいした話じゃないようなものでも、裏話を知ることでぐっとその本自体に興味を持ってもらえたりするのではないかなと思うのだ。例えばこのブログで、わたしが紹介できるのは本の内容と、わたし個人の感想だけ。でもそこに作り手側の想いや裏話がほんの少しでも加わると、少し説得力が増すかもしれない。
こういうイベントに足を運ぶのは既によっぽどの興味を持っている人たちに限られてしまうけれど、ブログはもう少し幅が広い。
そしてもっと広いのは書店店頭です。
書店のPOPにそういうことが書かれていたら面白いんじゃないかと思うんだよなー。
地道な作業かもしれないけれど、情報収集して少しでもそれを伝えていくお手伝いができたらとやり方などを模索中。
読んで感想を書くのはだれにでもできるけれど、どんなに些細なことでも作る時の気持ちというのは制作者にしかわからないもの。それを埋もれさせてしまうのはもったいないなぁと強く思ったのでした。
そしてやっぱり、自分で足を運ぶというのは大事だと改めて思った。
こういうイベントや好きなもの、アンテナにひっかかるものにどんどんつっこんでゆくことは、自分の幅をどんどん広げてくれるし、考えさせられることも多い。
共通の趣味を持った人たちとも出会える。
行って本当によかったイベントでした。
現在、製作中とのことのキプリング『少年キム』も本当に楽しみです。
最後に、はじめて降り立ったけど赤羽!うどんのすみたさんと青猫書房さんを再訪すべくまた行く!!ていうかもう行きたい。毎日行きたい。通いたい。
気がついたらわたしもすっかり恋におちていたのでした。