はじめての海外文学

頭がふっとぶほどおもしろい海外文学のお話や、イベント、本屋さんのお話など本にまつわることを中心に書いていきます

文学賞

『服従』人間の幸福とは……

www.kawade.co.jp初心者おすすめ度 ★★ とっつきにくい。独自の美学がある。恥ずかしがることを恥ずかしく思い強くでてみせてすぐ誤解される。さらに寂しがりやでもあるためにすぐすねる。つまりちょうぜつめんどくさい。でもつきあってみると情に厚い。とい…

本屋大賞2016!そして本屋大賞翻訳小説部門『紙の動物園』

本屋大賞2016、発表になりましたね(いつの話だよ)。 すみません、春が来たなぁうらうらとぼんやりしてたら一か月すぎてました。 “本屋大賞“ と言って思い出すのは、実は亡き父の記憶。 何を隠そうわたし“本屋大賞“ というものの存在を最初に父に教えてもら…

チェルノブイリ原発事故より30年、いつになったらこの祈りは届くのか『チェルノブイリの祈りー未来の物語』

すっかりご無沙汰しております。 ちょっと子どもを産んでおりました。 産む前は、産後しばらくは書けないだろうけど、まぁ3ヶ月もすれば少しずつは復活できるかなぁ、、、なんて甘い考えでいたのですが、、、、うん無理。 今もまだまだ文章を書く余裕はほん…

『火星の人』アンディ・ウィアー

いやー笑ったなぁ〜! 最高でした。 火星へのミッション中突然の嵐に遭い、ふきとばされてしまう主人公マーク。他のクルーはやむなく任務を引き上げて地球へ帰還してしまう。 でも、奇跡的にマークは生きていて!残された基地と食料、さまざまなサプライで生…

新世紀歴史本!『エウロペアナ 二十世紀史概説』

こんな風変わりな本は、今まで読んだことがない。 胸をはってそう言えるほど、いっぷう変わった小説です。 第1回日本翻訳大賞『カステラ』に続いてもう1点の受賞作がこちら。チェコの作家が書いたヨーロッパ思想史 『エウロペアナ 二十世紀史概説』パトリク…

『ペナンブラ氏の24時間書店』ロビン・スローン

さて、本屋大賞第3位は『窓から逃げた100歳老人』とあと2冊ありました。 そのうちの1冊がこちら 『ペナンブラ氏の24時間書店』ロビン・スローン著 東京創元社 これ実は新刊で入荷して、店頭に並べたときから気になっていたんですよね。 まぁなんせ本屋で働…

第1回日本翻訳大賞受賞『カステラ』

日本翻訳大賞なるものが、今年から始まりました。 翻訳家の西崎憲さんを中心に、クラウドファンディング(ってやつ??)で資金を集め、先日喜ばしいことに無事第一回受賞作が発表されました。 栄えある第一回受賞作はなんと2作品。 『カステラ』パク・ミン…

『窓から逃げた100歳老人』

本屋大賞翻訳部門 第3位 医学・芸術書・絵本を出版する西村書店:一般書 | その他 etc.| 窓から逃げた100歳老人 わたしが働いていた書店では、間違いなく昨年一番売れた翻訳小説です。(単行本で) なんだかおもしろいタイトルの本だなーと思っていたら、あれよ…

ツイン・ピークスの再来!『ハリー・クバート事件』

本屋大賞翻訳部門第3位までを読んでみよう!企画。 最初の一冊は第2位のこちら ハリー・クバート事件〈上〉 - ジョエル・ディケール/橘明美 訳|東京創元社 上下巻 なんで第2位からなのかというと、答えはかんたん。。すでに読んでいたから!!しかも、わた…

2015年本屋大賞 翻訳部門

2015年本屋大賞はめでたく、上橋菜穂子さん『鹿の王』に決定しました。 今回3度目の参加となった本屋大賞ですが、残念ながら妊娠によるホルモンバランスの崩れのせいで、(このホルモンのやつがくせものでして、、、ニンゲンなんてこの微量の分泌物ひとつで簡…